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実家の相続は、一見すると「大切な財産を引き継ぐ」前向きなイメージがあります。
しかし現実には、不動産の相続が負担になるケースは少なくありません。
築年数が古い物件は資産価値が低く、固定資産税や維持管理費、修繕費がかかり続けます。
空き家のまま放置すれば特定空き家に指定され、税制上の優遇措置が受けられなくなるリスクも。
「もらっておけば何とかなる」と安易に考えず、実家の不動産は資産だけでなく、負債としての側面もあると理解しておく必要があります。
相続で発生する税金や費用を確認しよう
相続時にまず確認すべきは、相続税と固定資産税です。
相続税は基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)内なら非課税ですが、都市部や広い土地では課税対象になることもあります。
加えて、毎年発生する固定資産税や、空き家管理のための費用、老朽化した家の解体費用など、想定外の支出がのしかかります。
これらの費用を事前に計算しておかないと、相続後に「こんなにお金がかかるとは思わなかった」と後悔する原因になります。
実家の資産価値と活用法を見極める
実家を相続した場合、「住む」「貸す」「売る」の3つの選択肢があります。
しかし、その前に必要なのは不動産の正確な資産価値の把握です。
不動産会社の査定を受け、市場価値や賃貸需要、売却可能額を調べましょう。
地方の古家は思った以上に買い手や借り手がつかず、解体費用がかかって赤字になることもあります。
また、売却や賃貸に向けたリフォームが必要なケースもあるため、単純に「とりあえず相続する」のは危険です。
親が元気なうちに家族で話し合っておく
相続トラブルの多くは、「親が亡くなってから考えよう」と放置していた家庭で起こります。
親が元気なうちに、実家をどうするかを家族で話し合うことが重要です。
誰が相続するのか、売却するのか、複数の相続人でどう分けるのか、親の意向も含めて明確にしておきましょう。
エンディングノートの作成や遺言書の準備も、家族の安心と後悔のない相続のために役立ちます。
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専門家に相談して正しい相続準備を
不動産相続は専門知識が必要な分野です。
税理士、司法書士、不動産会社、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に早めに相談し、正しい手続きと対策を準備しましょう。
最近は相続専門の無料相談窓口やセミナーも増えているので、まずは情報収集から始めるのも一つの手です。
実家という大切な資産を「負担」にしないために、知識と準備を整えることが、後悔のない相続への第一歩です。
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