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30代で結婚し、そろそろマイホームが欲しい――。
そんなふうに将来の生活を見据えて、住宅ローンの検討を始める共働き夫婦はとても多くなっています。
夫婦ふたり分の収入があることで、借入額も増やせるし、理想の住まいを手に入れられる気がする。
けれど、「共働きだからこそ」落ちやすい落とし穴があることをご存じでしょうか?
この記事では、共働き30代夫婦が住宅ローンを組む際に絶対にやってはいけない落とし穴を5つの観点から解説します。
大きな買い物だからこそ、あとで「しまった…」とならないよう、事前にしっかりと備えておきましょう。
収入に見合わない借入額を設定する
「ダブルインカムだから大丈夫」と、住宅ローンの限度額ギリギリまで借りようとするのは最も危険です。
- 子どもが生まれて収入が減る可能性
- 病気や転職などでどちらかの収入が減るリスク
- 物価高騰や教育費の増加など、予測不能な出費
共働きであっても、今の収入が永遠に続くとは限りません。
借入額は、「1人分の年収でも返済できるか」を基準に見積もるのが安心です。
ローン破綻は、返済が滞ったときに始まるのではなく、身の丈以上の物件を選んだ時点で始まっているとも言われます。
ペアローンのリスクを軽視する
夫婦でペアローンを組めば、借入額を増やせて税控除の恩恵も得られる――。
確かに魅力的に見えますが、メリット以上にリスクの把握が重要です。
- 一方が退職・育休に入ると返済が苦しくなる
- どちらかが亡くなっても、もう一方のローンは残る
- 離婚時のローン分担・名義変更でトラブルが多発
特に団信(団体信用生命保険)の加入状況によって、万が一のときの残債がどちらにどう残るのかは、必ず確認しておくべきポイントです。
「二人で買ったから大丈夫」ではなく、一人になった時でも責任が果たせるかが判断の基準になります。
生活防衛資金を使い切ってしまう
頭金や初期費用を支払うために、貯金をすべて使い切ってしまうのはNGです。
- 引越し・家具・家電の購入費用がかさむ
- 万一の入院・退職・育児費用など急な出費もある
- 家を買ったあとに「修繕費」が必要になることも
目安としては、少なくとも生活費の6か月分程度は残しておくことが望ましいとされています。
家を買うときこそ、「持ち家=安定」ではなく、「持ち家=リスクを背負う」ことも忘れてはいけません。
将来のライフイベントを見通さない
家を買った数年後に出産、子どもが2人になり教育費が膨らみ…
そのタイミングで住宅ローンの返済が重なるケースは珍しくありません。
- 住宅ローン返済
- 教育費(保育料・学費)
- 車の買い替えや保険料
これらの出費が同時にのしかかると、家計のバランスが一気に崩れます。
住宅ローンのシミュレーションをする際は、10年先、20年先の生活まで視野に入れることがとても大切です。
「今なら払える」ではなく、「将来も払えるか」が最も重要な判断基準です。
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夫婦間で金銭感覚や価値観を共有しない
家を買うという一大イベントは、金銭感覚・人生観の違いが浮き彫りになりやすい局面でもあります。
- 「多少無理してでも理想の家に住みたい」
- 「身の丈に合った堅実な暮らしがいい」
どちらが正しいというわけではなく、夫婦で「価値観のすり合わせ」を怠るとトラブルに発展することもあります。
また、ペアローンや連帯保証にする場合は、法的な責任の重さも理解したうえで慎重に判断すべきです。
家を買う前に、「住宅購入に対する夫婦の考え」をしっかり話し合っておくことが、後悔しない最大のポイントです。
まとめ:共働きでも「将来への備え」が住宅ローンの鉄則
共働きという立場は、住宅購入の大きな追い風になります。
しかし同時に、「借りられる=返せる」ではないことを常に意識しておく必要があります。
- 借入額は1人でも返せる水準に抑える
- ペアローンはリスクまで理解して活用する
- 頭金に貯金を全振りせず、生活防衛資金を確保
- 将来の出費を見通した返済計画を立てる
- 夫婦で価値観を共有し、無理のない家選びを
家を買うのは、ゴールではなく新しい人生のスタート。
そのスタートを後悔しないためにも、“今だけ”ではなく“将来”を見据えた住宅ローン設計が、共働き夫婦にとって何より大切です。
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